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動物海洋飼育・
アクアリウム科
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2024.08.12

トピックス – 野生動物に関わる仕事

皆さんこんにちは!

「トピックス」のブログ第3段のお話です。今回は飼育からは少し離れて、野生動物や環境に関する方々です。

まず1人目は「銚子海洋研究所」で働く卒業生です。銚子、つまりは千葉県在住となりますので、今回は遠隔配信を利用してのスタイルとなりました。

このご時世、遠い場所の人とも気軽に授業が出来てしまいます。素晴らしいですねぇ。こちらでは野生のイルカを相手に、船上からのネイチャーガイドを実施しています。実は銚子は野生のイルカを年間通して見ることが出来る貴重な場になります。

飼育員ではないの?と思うかもしれませんが、学校で学んだ動物や自然の知識、人に伝える為のガイドの能力を活用していますので、就職先の一つとしても何ら不思議ではないものになります。

卒業生ならではのお話も多く、中でも「一つのことにこだわりすぎることは視野を狭める」という言葉があり、必ずしも最初に持っていた夢を貫き通す必要はないというお話が印象的でした。

そしてお次は、「認定NPO法人時ノ寿の森クラブ」で働く大石様によるお話です。こちらも飼育員ではなく、森林保全や環境教育を軸に活動されている方になります。冒頭に森林の価値や保全する目的などを説明して頂き、何気なく見ていた森はどのように繋がり合っているかということを学生たちも大きく実感することが出来た様子でした。

また、実際に植物の葉や枝を持参して頂き、五感を感じて植物を体験しました。まずは植物を知り、「面白いな」「不思議だな」という気持ちが、自然と保護に繋がっていくと言えます。環境教育というのは、素晴らしさを共有するお仕事でもあるのです。

画像は木の香りをゼロ距離で嗅ぐ様子。

乾杯して葉っぱを食べてみる図。五感の活用は動物ガイドでも応用できます。まずは様々な事を体験することで、自らが実践する際の引き出しを増やすことになるのです。

実は動物に関する職業というものはたくさんあります。

飼育をして動物と直接関わる仕事はもちろんですが、このように野生動物や自然環境の魅力をお客様に伝えるガイドであったり、それを現場で守る仕事であったりが存在するのです。人間は仕事や場所で境界を作り、分かりやすく分類してしまうものですが、自然側にとってみればそこに何ら境目はないのです。だからこそ、我々の学科は陸も水も学び、そして飼育の現場から野生の現場まで幅広く目指していくのですね。

【恵士】